④「言い回し・言葉選び」を面白くする

今回は言葉の使い方について解説していきたい。

私たちが日常で使っている言葉であるが、

言葉というのはとても大きなパワーを持っている。

面白い人は、例外なく言葉の選び方がとても上手い。

それは言葉というものを多く知っているということではない。

言葉の引き出しを開けるのが上手いのだ。

その状況、空気に応じて、瞬時に言葉の引き出しを開けるのである。

先ほども言ったが、多くの言葉を知っている必要はない。

どちらかと言えば、難しい言葉を使うと仮にその状況で面白かったとしても、

言葉が足を引っ張って面白くなる場合もあるのだ。

言葉を分かる人は笑うが、分からない人は笑えない。の状況になってしまう。

そのため、言葉は日常で使われている言葉を使った方が良い。

しかし、この言葉の選びが難しく、分からない人が多数だと思う。

では、言葉選びについて解説していきたい。

面白い人が言葉を選ぶ場合、大きく分けて2パターンある。

1パターン目は、その状況でウケる言葉が自然に脳に浮かび

その浮かんだことを発言すればウケるパターンだ。

2パターン目は、その状況を把握し、考えて言葉を選び、

発言してウケるパターンだ。

前者のパターンの方は正直言って才能である。

これはどうしたって身につけることは出来ない。

諦めましょう。

これを読んで頂いている、面白くなりたい人に身につけてほしいのは後者のパターンである。

この後者パターンは後天的に身につけることが出来る。

だが、まず言っておこう。

明日から出来るわけではない。言葉選びはそんなに簡単ではないのだ。

少しずつ言葉の引き出しを増やしていき、面白くなっていくのだ。

では、解説していこう。

言葉選びで、まず注意して頂きたいポイントは、

「誰もが思うようなこと」は、絶対に言ってはいけない。

これはとても大切である。

例えば「いびきがうるさい人」がいたとしよう。

「いびきがうるさい人」を表現する際、

「いびきがうるさい」「一緒にだと眠れない」などの表現をする。

これは誰もが思う表現になるので笑いを取ることは出来ない。

しかし、面白い人というのはこういった表現も笑いに変えるのである。

「いびきがうるさい」などの表現は絶対にしない。

普通の人とは違った表現が笑いを取るための原則なのだ。

「夜間の騒音が目立つ」

などの、表現をしたほうが笑いに繋がってくるのである。

これはあえて「うるさい」というのを、「騒音」という言葉に変えているのである。

他にも、

「この人のいびきは200デシベルぐらいある」

などと、過度な表現をすると良い。

実際に「200デシベル」がどれくらいうるさいなどは関係ない。

「デシベル」という言葉が出ることにより笑いになるのだ。

こういう場合はとりあえず大きい数字を言っておけばどうにかなる。

ここで覚えてもらいたいのが、「うるさい」という状況をどう表現するかということである。

もし日常の会話の中で「うるさい」という表現をする時にこういう表現をしたら面白いというのを覚えておかなければならないのだ。

そうやって1つずつ言葉の引き出しを増やしていかなければならない。

他に例を挙げるとしたら、

「太っている人」→「幕下」

「何でも話に入ってこようとする人」→「オフサイド」

「都合の良いインチキ野郎」→「ストラドレーター」

などが基礎的なものとして挙げられる。

ここで注意がある。自分なりに引き出しを増やしたとき、3度滑ったらもうその引き出しは開けないようにしてほしい。

他の良い表現がいずれ見つかるはずだ。

ちなみに言葉というのは瞬時に考え、発言しなければならない。

言葉の引き出しを開けるのは1秒間が限度である。

会話の流れは止めてはならない。

5秒間考えて発言などは出来ないのだ。

瞬時に引き出しを見つけ出し、発言しなければならない。

引き出しを開けるスピード感はとても大切なのである。

だからといってすぐに出来るようにはならない。

なので、訓練が必要なのだ。

訓練の方法はたくさんある。

例えば、なんでもよいので、今日一日の何かの出来事を思い出してほしい。

その状況で何と発言すれば笑いが取れたのか?

を、考えてほしい。

実際に発言するわけではない。想像し、考えるのだ。

そして自分なりの面白い表現が見つかったら、また同じような状況になった際に

自然に引き出しを開けられるはずだ。

他にも、授業中や会議中など、ちょっとした出来事や状況に

面白い表現を模索すると良い。

面白い表現を考えようとすることが大切なのである。

仮にそれが人前で発言したとき、面白くなくても良いのだ。

面白くなるためには、面白い表現を考えることがとても重要である。

まずは自分が面白いと思うことを考え、

それが面白くなかったとき、その反省を生かしまた面白いことを考える。

これが、表現が上手くなる近道なのである。

もう一度言っておくが、明日から面白くなれるわけではない

たくさんのことを考え、引き出しを増やしていくことが面白くなるために大切なのである。

最初は考えるのは大変だと思うが、それが習慣化すれば嫌でも面白い表現が思いついてしまうようになってくる。

反射的に引き出しを開けてしまうのだ。

私は授業中や会議中に、自分で考え、自分で笑ってしまいそうになり、しんどい思いは幾度となくしてきた。

1日1回でも良いので、面白いことを考えてみて下さい。

あなたは毎日少しずつ面白くなっていきます。

ちなみに、普段はおとなしい人で全然話さないような人でも

いざ話してみると、非常に面白く、色々な引き出しを持っている人がいる。

こういった方は、日頃からたくさんの面白いことを考えているのだと感心する。

筆者からすれば、どんどん自己表現をして、私や周りを笑わせてほしいものである。

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